キッズ指導員の温かい言葉

先日、学童クラブの帰りに小学校近くのお菓子屋さんに行くと、以前キッズクラブでお世話になった指導員(パート)の方にバッタリ会いました。

キッズ指導員「あらー!○○くん(長男)。元気?学童楽しい?」
長男「学童楽しいよ」
キッズ指導員「それはよかったね。またキッズにも遊びにきてね」

と、温かい言葉をかけていただきました。

実は、私はその指導員の方の名前を知らなかった(週に1回くらいしか来ていなかったと思う)のに、こちらの名前を覚えていてくださったことに、正直ビックリしましたが、キッズクラブも学童も指導員の方は、本当に子どもが好きで温かい方が多いな、と思います。

その意味で、キッズクラブから子どもたちが離れていく背景は、指導員の方の力量や情熱というよりも、毎日子どもも指導員も入れ替わりが多い(メンバーが不安定)という構造上の問題なのかな、という気がします。

キッズクラブの場合、参加する子どもが毎日違います(留守家庭児童のように固定の子どももいますが)。指導員は、それを子どもたちが受付で提出するカードで確認します。しかも、指導員自体が、正規指導員はほぼ1人で、あとはパートやボランティアの方が多いので、こちらもまた毎日違います。

また、子どもたちはいつでも自由に参加したり帰宅したりしてよいことになっているので、とにかく子どもの出入りが激しいわけです(大規模校はとくに)。夏休みなどは、200人近い参加者があるとのことで、そんなときは、指導員の方は出欠カードの確認にてんてこ舞いになってしまうようです。

私がかつて目にしたキッズクラブの指導員の方も、とにかく受付で子どもの出欠カードの確認、おやつの有無の確認に追われている姿が強く印象に残っています。一人一人の子どもの様子を見ているなんてとてもできない…という感じでした。

キッズクラブの指導員の方は、こんな状況をどのように感じていらっしゃるのでしょうか。子ども大好き!という方であればあるほど、運営に追われてしまう状況に悩みを抱えてしまったりしないのか…一度、お話を伺ってみたい気がします。

横浜市に公開質問!

前回の件について、「キッズクラブが留守家庭児童のニーズに合っているのかなどについて実態調査をしてほしい!」と横浜市に公開質問、というか要望をメールしてみました(以下)。

2週間以内に回答があるそうですが…どんな回答が返ってくるでしょうかね。


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 小学1年の子をもつ親です。現在、共働きをしております。

 入学当初、放課後キッズクラブにも留守家庭児童への対応がある(19時まで預かりなど)とのことで、キッズクラブに参加しておりました。

 しかし、入学後数ヶ月で、本人の「キッズクラブには行きたくない」との希望で、現在は学童クラブに入所し、お世話になっております。

 キッズクラブにも学童クラブにも、子どもの個性によってあうあわないはあるのでしょうが、私の周囲で共働きをされているご家族の話を聞くと、我が家と同様に、留守家庭にも関わらず1年生の途中から「キッズクラブには、行きたがらない」などの理由で、キッズクラブそのものに行かなくなった、または17時以降の利用を取りやめておられる方を少なからずみかけます(私の場合、学童クラブではそのような話はあまり聞きません)。

 市のホームページなどを拝見しますと、放課後キッズクラブは「すべての児童を視野に入れ、「遊びの場」と「生活の場」を兼ね備えた安全で快適な放課後の居場所づくり 」として取り組み、留守家庭児童も含めて「健全な育成を図ることを目的」としているとあります。

 しかし、正直申し上げまして、小学校1年生の段階から留守家庭児童がキッズクラブを離れるケースが少なくないうえ、帰宅した子どもたちの状況を聞くと、親が帰ってくるまで「一人でWii(テレビゲーム)をして待っている」「一人で寝ている」などといいます(また中には、「夏休みに一人で横浜駅まで買い物に出かけていた」という三年生の話も耳にしました)

 一年生が親が帰宅するまでの放課後の23時間を毎日一人で家で待つという状況は、子どもにとっても、親にとっても決して好もしいものではないのではないと思います。こうした状況を聞きますと、キッズクラブが留守家庭児童にとって「生活の場」として継続して通える居場所にはなりえていない、また「健全な育成を図ることを目的」としながら、実際はその目的にそぐわない状況になっているのではないかという印象を持たざるをえません。

 個々の子どもたちが、キッズクラブに通う選択をするかどうかは、各家族の判断、責任であるとの一面もあるとは思いますが、他面では、子どもたちが通い続けることのできない実態がキッズクラブにはあるのではないかとの疑念も払拭できません。

 まずは、市として留守家庭児童がどの程度系統的にキッズクラブを利用しているのか(年度始めと年度終わりでの登録児童数の変化、経常的な参加者数など)、途中でやめてしまう留守家庭児童がそのような選択をした理由などについて調査し、キッズクラブが学童クラブ的機能を本当に果たしているのか、留守家庭児童とその保護者のニーズに応えるものになっているのかについて、市として検証していただけないでしょうか。


止まらない「脱キッズ」?

つい先日、学校の授業参観があり、参観そっちのけで?立ち話…(先生ごめんなさい、でも校庭だから良いかなとつい…涙)。

話題はいろいろでしたが、立ち話したのがいずれも共働きママ友ということで、放課後のことも話題に。でも、話を聞くとキッズクラブに通っているご家庭はどこも苦労しているんだな…というのが率直な印象でした(涙)

Aちゃんのお家は、やはりキッズに行きたがらず。一時は原因不明の、帰宅後に布団に潜り込んで出てこない事件もあったりして苦労されたそうな。

いまは、週2回祖父母に家に来てもらうようにして、一回は近所の習い事に通わせて、残りの2回はだましだましキッズに行かせているそう。

同じ保育園に通っていたBくん宅は、一緒に遊んでいたお友達が、家の都合で17時以降利用しなくなったことをきっかけに、「友達がいなくてつまらない」とキッズに行き渋り始めたそうな。といっても、特効薬もなく、無理無理行かせている状態だそう。

同じ保育園に通っていたCちゃんは、去年の夏明けくらいから17時以降のキッズは利用せず、夕方お友達と一緒に帰宅し、お母さんの携帯に帰宅したことを告げた後、家でしばらく一人で待っている(ゲームをやっているらしい)とか。

我が家はキッズクラブから離れてしまったので実情はわかりませんが、いったいキッズクラブの17時以降利用者(学童クラブ的機能といわれる時間帯)は、現在どの程度になっているのでしょうか?

というか、留守家庭児童が集まらないようでは、実質的にキッズクラブの「学童クラブ的機能がある」という看板は、すっかり破綻しているように見受けられるのですが、その辺りの実態、原因をぜひ議会などで調査してほしいですね。

いずれにしても本来学童が必要なのにキッズクラブから離れてしまって、きちんとした居場所もなく、綱渡りをされているお友達やママ友の姿を見るにつけ、胸が痛みます。

1年生の後半で、この状態…みんな、2年生、3年生…とまだまだ先があるのに、これからどうするの(涙)?とても、人ごとには思えず(涙涙)。

みんな、学童にくれば良いのに!と、お勧めはしつつも、みんな「いまさら感」があるのか(気にしなくて良いのに!)、これもまた原因は要究明ですが(汗)

切ない(涙)!

そういえば、今年のお正月は夫の実家で過ごした我が家。

夫の実家の近所には、シングルマザーで4人の子ども(小4、小2、年長、年少)を育てる従兄弟も住んでいます。

年の瀬もせまったある日、私たちが外で遊んでいると、従兄弟の小学校4年生になる娘さんが「一緒に遊ぼう」とやってきました。

話を聞くと、母は仕事、他の兄弟は学童に保育園。昨年度で学童を卒所した彼女は、学校が終業してから、ほぼ毎日、一日中家でひとりぼっちで過ごしているようでした。児童館もあるけど、児童館には友達が来ないから行ってないそう。

夕方、一緒に遊んだ彼女を家に送っていったとき「どうせ、まだ誰も帰ってきてないから、また私一人なんだ…」と彼女がポツリ。「でも大丈夫」と気丈に振る舞いながら、真っ暗な家の中に入っていきました。

横浜の学童は自主運営という苦労がありつつも、裏を返せば入所基準から受け入れ学年まで自由に設定できるわけです(補助金が出るのは3年生までですが)。

でも、多くの自治体の学童(公立)は、入所は3年生まで。

「4年生以上は家で一人で待っていても大丈夫」という根拠は何なんでしょうか?中学生だって、多くは部活が受け皿になっているからいいものの、中学生だって家で一人でいても大丈夫なんていえないのでは?

コンビニにたまるな、公園にたまるな…という意見もありますが「必要とするすべての子どもの居場所を」「せめて必要とするすべての小学生に学童を」と思う出来事でした。

入学説明会で

来月ひらかれる長男の小学校の入学説明会で、長男が通う学童の説明&案内をすることになりました☆

それが決まった日の帰り道、チャリンコをこぎながら長男に「今度、小学校の説明会で学童の話するんだよ〜」というと、

長男「セツメイカイって何?」
私「(セツメイカイの説明)」
長男「え!?新しく学童に来たいっていう子がいるの??」
私「まだわからないけど、学童に来たいっていう子が来るといいなって思って、学童の楽しいこととか良いこととか、新しい一年生にお知らせするんだよ」
長男「ふ〜ん」

と、不思議そうにしておりました(笑)それで、学童の説明をするときの参考にしようと思い、長男に質問。

私「学童は楽しい?」
長男「楽しいよっ!」
私「学童の何が楽しい??」
長男「夏休みに映画を見に行ったこと!!(即答)」

…だそうな。とかく理屈っぽく考えがちな親とは対照的に子どもは大変、単純な生き物なようで(笑)

この長男の感想も参考にしながら、新一年生の保護者の方に何と説明するか、先輩父母の方の経験も聞きつつ考えねば…と思っています。

学童父母だからこそ

横浜では、キッズクラブ設置に伴い、親子自らが学童クラブを離れてキッズクラブへ移行する動きが一部にあること、その背景について「親の考え方や望むものがいろいろであるから」というふうに、私は「親の共通認識」で書きました。

でもでもでも…、やっぱり子どもの放課後をめぐる問題を「親の考え方や望むもの」といった問題で片付けてはいけないと思います(というか、思い直しました)。

そうではなく、我が家がそうであったように、実際にキッズクラブ(全児童対象事業)を体験してみないと、それがどれだけ学童クラブとかけ離れたものであるか、普通はわからないはず。

キッズクラブに移行しようと考えている親のなかには、「きっと学童とそんなに変わらない」と思っている人も少なくないと思います。

東京都の世田谷区では数年前に「新BOP」という全児童対象事業を区が設置し、学童クラブ(ほとんどが区立)はそれと一体化され、「新BOP内学童クラブ」という形に移行したそうです(詳しくは世田谷区学童保育クラブ父母会・「世田谷区の学童保育は?新BOPの経過と課題」)。

もちろん設置する前にも反対の声は強くあったそうですが、実際に設置されてみて、親たちが見たものは…

留守家庭の子どももそうでない子どもも入り乱れた状況、職員も削減。子どもに目が行き届かない、親とのコミュニケーションも不足する…「学童クラブの子どもたちに対するケアーは低下し、学童クラブ独自の行事はほとんどできなくなりました」(「同上」)

世田谷の学童クラブの父母たちは、実際に、つらい体験を経て、自分たちが守ってほしい学童的機能を明確(下記)にし、その学童的機能が守られ&充実させられるように、区と何度も何度も交渉を重ね(今でも)、いくつかの要望を実現するに至っているそうです。

横浜でも、昨年「学童でよかったこと」をアンケートにして集め(我が家も書きました)、冊子にしたそうです。

キッズクラブが拡大していく(市は全小学校に設置する方向)ことをきっかけにして、横浜でも、学童とは何か、学童であることの意味は何かを、学童クラブを体験した親たちだからこそ、もっともっと話し合っていかないといけないと思う今日この頃です。

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私たちの考える「学童クラブ機能」 (世田谷区学童保育クラブ父母連絡会)

学童クラブは、子どもたちの「生活の場」です。特に理由がない限り「行かねばならない場所」です。来るはずの 子どもが来ない場合、指導員と親が連絡をとり、子どもたちの安全を確認します。行っても行かなくてもよい「遊び場」であるBOPでは、これは必ずしも必要がなく、行われません。 

学童クラブでは、子どもたちの心・身体の状態に継続的な目配りがされ、異変を早期に見つけ、指導員と親が連 絡をとりあって対応します。連絡帳がないBOPでは親からの連絡は困難ですし、継続的に接していないと日頃の変化もわかりません。 

学童クラブでは、子ども同士が互いに関わりながら成長します。一緒に遊ぶ点はBOPも同じですが、子どもたちの関わり合いを継続して見ている指導員により、『遊び』以外の、子どもの状況に適した対応もとられています。また、いじめ・けんか等に際して、適切な対応が可能です。子どもの状況をよく理解しないのでは、これは望めません。 

学童クラブがこのような機能を果たしてくれるからこそ、さまざまな問題が起こっている中、父母たちも安心して働くことができます。「少子化」対策、「子育てと仕事の両立」支援の上で、学童クラブは、なくてはならない事業です。働く女性を支え、男女共同参画社会を実現する上でも不可欠な事業です。 

学童クラブの機能は、「出欠確認(居場所確認)」「連絡帳による連絡」「補食の提供」など外形でとらえられる行為だけではありません。子どもひとりひとりの心身の状況、子ども同士の人間関係等に応じ、適切に働きかけつつ子どもたちの健全な成長を促す「保育」の機能は、学童クラブの機能の極めて大事な柱です。私たちは、こうした実質的な機能が希薄化しつつあることを心から憂慮しています。 

百人一首に挑戦!


学童で百人一首に挑戦中の長男。

「いっぱいカードとると、賞状もらえるんだって!!!」

と張り切っています。賞状は、係の上級生がつくってくれるのだとか。なので、我が家も押し入れの奥にしまい込んであった百人一首を引っ張りだしてきました。

学童では、毎年正月前後は百人一首に取り組む期間らしく、高学年ともなると、その百人一首大会は、大人顔負けのかなり激しい闘いになるそうです。

が、我が長男。「じゃあ、頑張って句を覚えないとね〜」と私がいうも、一句も覚えるようす(気)もなく、ひたすら坊主めくりにはまり、毎晩のように坊主めくり大会…(笑)

とはいえ、坊主めくりは、字の読めない次男も大人もみんなで楽しめて、なかなかいいですね。帰宅後に夕飯、お風呂、歯磨き…と慌ただしい共働き家庭にとって、ちょっとの時間でみんなで遊べるいい遊びをもってきてくれました。

親の共通認識

新年があけて、早10日あまり。子どもにも、いつもの学校&学童生活が戻ってきました。

学童でも、すでにバザーにむけた準備、新入生獲得にむけた準備など慌ただしくなりつつあります。今年第一回目の父母会も開かれました。

横浜の子どもの放課後をめぐっては、来年度から学校内に充実型はまっこ(預かり時間が19時まで)やキッズクラブが設置されることにともない、学童に在籍している子どもたち(父母)がそちらに移行する希望を持っているために存続が危ぶまれている学童クラブがチラホラある、との噂も耳にしました。

学童クラブの役割を積極的に受け止め、守っていこうという父母の動きがある一方で、はまっこやキッズクラブでもいいのでは?と「脱学童」する父母の動きもあるということでしょう。

もちろん、学童といえども保育の質は、各学童によって違うでしょうし、キッズクラブでも同じかも知れません。その意味で、学童かキッズクラブかという形式が大事ではないのかもしれません。

しかし、親である私たちが「どのような保育の質を求めるのか」「どのような場なら、親は安心して働けるのか」

ただ子どもを預かってくれさえすればいいのか、それとも子どもの成長や発達に応じた働きかけや集団作りをサポートする場を求めるのか。親同士の関係もしかり。

ここを軸に考えることが大事なのでは、と私は思います。我が家は明らかに後者を求めるわけですが、ここは親の間でも共通認識をつくっていくことが、案外難しいように感じています。

親が育ってきた環境も子ども観も、いまの生活実態もさまざま。また、「保育の質」というものは人と人との信頼関係や、つながり方、コミュニケーションの中身であり、数値化することが難しい、目に見えないものだからでしょうか。